建築Trivia(雑学)のコーナー第8回!今回は「西岡常一語録」についてです!
■西岡常一氏
西岡常一氏は1995年86歳で他界した有名な宮大工棟梁です。
法隆寺の昭和大修理や薬師寺金堂復興などに多大な功績があり、 「飛鳥時代の古代工法で大伽藍を造営することができる最後の宮大工棟梁」とか「人を育て組織をつくり成果を生みだしていくことの達人」とも称されます。
また、著書「木に学べ」は、我が経営書として紹介されることもあります。
■口伝
西岡氏は、以下の『口伝』の重さを説いていました。
「堂塔の木組は木の癖組」
「木の癖組は人の心組」
「工人の心組は工人への思いやり」
「百行あれば百念あり。一つにする器量のない者は、自分の不徳を知って、棟梁の座を去れ」
■西岡常一語録
「魂を入れて仕事をする」
「あなたが今造っているものが、五十年もたったらその町の文化になる。
そういうものを造らなければいけない。
お金をかけることよりも、本物の素材をうまく生かせば美しいものは造れる。
美しいものはかならず残ります。
古いから美しいのではなくて、古くなっても美しいものはやっぱり本物なのです。
建物にいのちをふきこまなければいけない。
そういう責任感をもって建築をやらなければならない」。
「棟梁の仕事とは、木のクセを見抜いて、それを適材適所に使うこと」
「木のクセを見抜いてうまく組まなくてはならないが、木のクセをうまく組むためには人の心を組まなくてはあきません。」
「職人が50人いたら50人が私と同じ気持ちになってもらわないと建物はできない。」
「学校は教えるとこやと思ってる人が多い。そのために生徒はみんな同じ能力やと考えてますな。
本当はみなそれぞれ違うことを知っているくせに、都合がいいからみんな同じと思っています。
徒弟制度は初めから教えるんやなく育てるもんやから、同じやなんて思っていませんね。
その違いというもんを初めから見込んでいますのや。」
「相手のことを心から考える」
参考文献
「木に学べ法隆寺・薬師寺の美」 西岡常一著 小学館
「木のいのち木のこころ(天)」 西岡常一著 新潮OH文庫
■つぶやき
娘の「中学生の道徳」に西岡常一氏が紹介されているのを見て、思わず今回のTriviaの題材としました。
////////// もっとわかりやすく //////////
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